テキストサイト史記
〜浪費の国からこんにちは〜


それはまだ「テキストサイト」「フォントいじり」といった俗称が浸透していない頃。


「ネット世界において精一杯馬鹿な国を作りたい」


既に星の数ほど存在する属性である、まさにありきたりなそれを独立国家としてではなく、あくまで本国の従属国として君臨させた。

それが「時間の浪費国」である。



当初の目的としては


「本国のおこぼれにありつく」


という姑息かつ極めて小さい大義名分のもと、集まる国民は当然少なく、1日に5〜10人がいいところであった。


「国民に精一杯の馬鹿を。」


しかしその馬鹿も、馬鹿と呼ぶのさえ勿体ない程のていたらく、かつ痛さっぷり。このような寒い施設ばかりうちたてていたのでは、到底大国になどなれようもなかった。

そんな中、国王である元新人が他国訪問していた際に巡り会った「宿無彦」なる人物。彼も一国の主であったのだが、その規模は浪費国の比ではなかったのだ。その国こそ、かつて栄華を誇った大国「FGH国」であった。

宿無彦は「クソゲー専科」という、世にクソゲーの素晴らしさを知らしめた偉大なる書物に、自ら一筆し、その思想に賛同した国民達は我先にとFGH国に集った。

浪費国の主・元新人もその一人であったのだ。この出会いが浪費国を変貌させた。

今まで国王自らタブーとしていた「批判」というジャンルに手を出そうと決意。しかし国王のその小心さ故にクソゲー」「サンデードライバーなどという、いたって差し障りのないようなカテゴリが批判され、提示されていった。

そして国を挙げての一大プロジェクト星をみるひと体験レポートを発動。クリアした者が極端に少ないという伝説のゲームをクリアするまで逐次レポートするといった、時間と労力しか使わない貧弱プロジェクトが功を奏し、徐々にではあるが、国民が集っていったのである。

こうして浪費国は本国より独立し、両国の国王を兼ねていた元新人は、浪費国にばかり力を注ぐ事になり、本国は衰退の一途を辿り、望みもしなかった「うしおととら従属国」になりはててしまう。

この勢いに乗じて、更に浪費国の知名度を上げようとした国王は調子に乗って実験と称し、無作為に選んだ各国の掲示板に


はじめまして。元新人と申します。
README JAPANから飛んで来ました。

いきなりですが、掲示板活性化の為
しりとりやりませんか?

では、「ビービーエス」の「ス」から!

http://www11.cds.ne.jp/~nishiba/rouhi


などというお触れを出しまくった。しかしこの書き込みにより、元新人は各国より逆賊扱いされ、悪名が高くなってしまう。

しかも、当時勝手に「良きライバル」として決めつけていた「斬鉄国」にいともあっさりと大差をつけられ、足下にも及ばなくなってしまう。


哀れな国王の辿る末路である。


それから2年後の2001年10月2日。国王の偽物が各国の掲示板を賑わせた。上記の実験を、国王の名をかたって行った反逆者がいたのだ。

その数は確認しただけでも30以上。しかしなぜ2年後になって突然そのような反逆者が現れたのかは全くもって不明である。


これを「10.2事件」と勝手に称す。


どうしようもない結果しか生まれなかった実験だったが、それによりひとつの朗報が転がりこんできた。「ウキウキ抜き国」との同盟である。

「ろじぱら国」という超大国に、その国への道しるべが建てられた事により急激に成長していったが、国王の崩御(主に頭が)により惜しむらく滅びた大国である。

今では各国の同盟連合「日記才人」にて上位に君臨するまでに至った、どちらかというと勢いオンリーな浪費国。

ウキウキ抜き国、斬鉄国との同盟にて流れてくる国民が頼りである浪費国は


「他のおこぼれにありつく」


という大義名分と言えない大義名分は昔と変わらずじまいという有様。しかも国王は民からの信頼が非常に薄く、「ネットヤクザ」「毒トトロ」と恐れられ


「怖くて掲示板に書き込み出来ない」

「面白いネタ書かないと殺されそうで書けない」

「馬鹿を相手にする程暇じゃない」

「今後の為替相場の動向が気にかかる」


という意見が後を絶たず、国民総数の割には彼らの書き込みも直訴状も少ないという始末。

・・果たしてこの国に未来はあるのか。


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