前回の更新分で終わりにしようと思った友人Kの偉業だが、「此れを語らずして何が友人Kぞ」という事件が勃発したので紹介しよう。 ボーリングにカラオケに草野球にマージャン・・・趣味多彩なKだが、ある日をさかいにプッツリと連絡が途絶えた。大体2週間に1〜2回程度で「どっか行こうぜ」という電話を入れてきたKとしては珍しい事だ。 他の友人からの噂を耳にした。どうもKはここ1ヵ月くらい体調を崩しているとの事。それは可哀想にと電話を入れる俺。 俺「もしもしー」 K「よー。」 俺「なんか体調悪いんだってー?」 K「あー。うん。」 俺「体調悪いって、具体的にはどんなん?」 K「あー。たいしたこっちゃねえんだけどよー。」 K「尿が出なくなった。」 A級エマージェンシーを大したことないで片付けるK。 尿が出ないて!いやヤバいからそれ!大したことなくないから!俺は慌てて「病院いったんか?」「いつから尿でねえんだよ?」「他にどっかヤバいとこあんの?」などなど質問攻めをしてしまった。 俺「で、医者は何て言ってるんだよ?」 K「いや、まだはっきりとしたわけじゃねえんだわ。」 俺「病名すらわかんねえのか?」 K「んーとね、今度の検査ではっきりするらしいんだけど」 俺「うん。」 K「まあ、膀胱炎か、最悪・・・」 K「ガン、だとさ。」 さすがに笑えない。今度ばかりは笑えない。あのバカばっかやってきた友人Kが・・・ガン?そんなバカな。俺は気の利いた言葉もかけてやれず、とにかく結果が出たら絶対に連絡くれと言い残し、電話を切った。 それから数日後・・・友人Kから電話が入った。結果が出たのだろうか。 俺「もしもし!Kか!」 K「なんや息巻いてるな。」 俺「そりゃ息巻くっつーの!で、結果は?」 K「おー。結果な。出たぞ。」 俺「ど、どうだったんだよ・・・」 K「腎結石だとさ。」 膀胱炎とガンは忘却の彼方かコラ。 あいたたた。新たな選択肢が出てきちゃったよコレ。尿が出ないのはアレか。石がいい感じでジャマしてたか。わーい。心配して損したよオイ! はてさて、Kを診た医者がいい加減なのか、それともKの身体の作りとかが尋常じゃないのか・・・今となっては知る由もありませなんだ。 [その7へ | INDEXへ | あとがきへ] |