正義の報告書 四章


金融怪人ビッグバンマネーを倒して一時の平和を得た光一。だが、ゲネスの魔の手は、とどまる事を知らず、只野市に忍び寄る。

次に光一の耳に入ってきたのは、「若い女性が次々とさらわれている」という情報だった。まだ不確かではあるが、ゲネスによるものであろうという事は、流れ上安易に想像出来る。

銀行強盗→一市民暴行→ストーカーと



ますますやる事が小さくなる秘密結社ゲネス。



そんな時、喫茶店HAPPYに、町の人気者レポーター「結城やよい」登場。光一あこがれの人が目の前に!ここはクールに自己紹介と意気込む光一。



光 一「さすらいの男、光一だ!」
やよい「よろしく。」



軽く流される光一。というかお前のクールはそんな程度か。

どうやらやよいさんも、只野市きってのレポーターの名誉にかけ、ストーカー事件を解決すべく情報を追っているらしい。そしてその事件の目撃者「智世」が、サヨちゃんの友だちである為、智世がどこにいるかを聞くためにこの喫茶店に来たという。

ここでレポーターの卵であるらしい光一が黙っている訳がない。光一、やよいさんに直談判。



光 一「オレもついて行きます!」
やよい「ダメよ!仕事のジャマはしないで」



無下に断られる光一。ここまで邪険にされるヒーローも珍しい。しかし勝手についてくる分には構わないと、やよいさんから許可をもらい、光一も捜査に尽力する事となった。

本屋のバイトとしては明らかに服装が浮いている智世に聞き込みをし、町の人からも情報を集め、どうやら町外れの洋館が怪しいと踏んだ光一。やよいの到着を待った後、洋館に踏み込もうとしたその時、洋館の扉が開き、妙な男が現れた。







妙というかイッてます。なんだこの変質者。



どうやらサイバネティクスという分野を研究している「タモン博士」という人物で、やよいの知り合いであるらしい。彼は今回の一件とは無関係らしいので、洋館を後にしようとしたその時!ゲネソルジャー達が現れた!戦闘体制に入る光一を、ゲネソルジャーはとり囲んだ。



ゲネ「俺達がゲネソルジャーだと知らないのか?」
光一「なに、ゲネソルジャーだと?」



本当に知らんのかい。



アンタ何度か戦ってるでしょうが。そんな事も知らずに本当にヒーローといえるのか?

しかしなぜここにゲネスの手が?一体この洋館に何があるというのか。光一とやよいの間にそんな疑問が生じていた。しかし今は絶体絶命のピンチ。デンジー☆ペキンに変身さえ出来れば、こんな奴ら目じゃないというのに!

今光一のすぐ近くには、タモン博士、そしてやよいがいる。こんなところで変身すれば、二人に正体がバレ

「ジャスティスチェーーーーーーンジ。」



って変身すんなや。



やよい「ええ!?デンジー☆ペキンの正体って光一君だったの!?」



二話にしてやよいさんに正体バレる。アンタ本当に正義のヒーローかよ。アジャラにも「正体バラすな」って言われてんだろがよ。確かにこのピンチは変身すりゃ簡単に乗り越えられるけどさ。もっとこう、他に手立てっつーもんはなかったんかよ。ヒーローとして。

そしてゲネソルジャー程度を相手にするにも決め台詞を吐くデンジー☆ペキン。



「愛知県にお住まいの 大地くん
 いつも応援ありがとう!
 牛乳を飲むと大きくなれるぞ!」



変なところでテレビヒーローっぽいが、決して決まっていない決め台詞を吐いた後、ゲネソルジャーを軽く倒した光一に、タモン博士が何かを手渡した。何でも、今の光一と同じく、以前只野市を悪の手から守ったヒーロー「ナイトレイド」より受け継いだものらしいのだ。

「必殺技チップ」という安易な名前であるそのアイテムを、フォースクリスタルにくっつけると、ようやく必殺技が使えるようになるという!よし、これでヒーローらしくなってきました。

だが、事件は振り出しに戻ってしまった。タモン博士と別れ、なすすべも無く只野駅前を歩く光一とやよい。するとやよいの背後に感じる、怪しい気配。しかし周りには誰もいない。気のせいかと思いつつ歩みを続ける二人。

すると突然やよいが空高く舞い上がった!



やよい「きゃああああああああっ!!」
光 一「やよいさん!!」



手が届かないほど高く舞い上がってしまったやよいの背後に、うっすらと透明な人影が!畜生!ゲネスの怪人か!?

しかし、しかしだやよいさん・・・







そんな無様な格好で連れさらわれるのはどうかと。

大股開きではしたない。ホラ、一応ヒロインなんだから。



光一は早速、駅前広場で周りの人に聞き込み。どうやらやよいさんは住宅街に飛んでいったらしい。足取りを追い、住宅街へと向かった光一。するとやよいさんの叫び声が!

その声を頼りに走る光一。やよいを襲っている怪人を発見!すぐさま止めにかかるが・・・







ウワァ。ゴキブリかよ。



変にツヤツヤに書き込まれたボディーに比べ、手抜きとしかいいようのない顔。しかも歩くと律儀にカサカサ音が鳴りやがるこの「捜索怪人ゴキサーチ」を相手にしろというのか・・・捜索怪人?まあいいや。

しかしその後ゲネソルジャーが出現。ゴキサーチに耳打ちしたと思うと、ゴキサーチは光一をほっといてどこかへ行ってしまう。またゲネソルジャーと戦うハメになりそうだと、何も気にせず住宅街のど真ん中で変身してしまう光一。

もう何もいいません。言うだけ無駄っぽいです。何でもアリという方向でどうかひとつ。

当たり前のようにゲネソルジャーを倒し、ゴキサーチが向かった洋館に再び。どうやらゲネス達は、タモン博士の力を欲しているらしい。そうはさせまいと、光一はゴキサーチに戦いを挑む!

頭の突起より波動砲みたいなものを撃ち放つという、ゴキブリとはなんら関係の無さそうな「フォーカスビーム」、透明になってこちらの目を欺き、背後より蹴りを一発食らわせるだけの、必殺技と呼ぶにはあまりにもヘタレすぎる「ゴキフラージュ」両方の必殺技をかわし、タモン博士より授かった必殺技を放つデンジー☆ペキン。



「ソードインパクト!」



その名に恥じる事無く、ゴキサーチを一発で葬り去りました。ああ、やっと必殺技らしい必殺技を拝むことが出来ました。とはいえ、剣で一閃するだけなんですが。

かくして、ストーカー事件は解決の目をみるのだった。あー疲れた(〜第二話・終〜)




正義の味方が欲しい!


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