1981,01,23 / 02:31
我が愚友Kのお話。時々ドタボウ(土壇場ボウリング)に俺を拉致ってくれやがる奴なんですが。コイツとは9年くらいの腐れ縁で、運転免許合宿も一緒にいっちまったし、サークルでも俺が部長、コイツが副部長と、スタッフまで一緒にやっちまった始末。当然コイツの色恋沙汰も知っています。
2件しかなかったんだけど。
コイツがサークルの二つ下の後輩A子と付き合っていた時の話。つきあって三ヶ月くらいたったある日の事。俺のところに一本の電話が・・・。A子からだった。
A「もしもし、元新人さんですか?」
俺「おお、A子。どした?」
A「あ、K先輩の事なんですけど・・・」
俺「うん。Kがどしたん?」
A「私とK先輩が付き合ってるの知ってますよね?」
俺「勿論。知らいでかっつーの。」
なんか勿体ぶらせたしゃべり方だなと思いつつ、じっくりと話を聞いてみることに。いや、だってなんか面白そうじゃん。こういう話大好き。
A「で、元新人さんってK先輩と仲いいじゃないですか。」
俺「まあ、悪くはないな・・・」
A「だからちょっと相談したくて・・・」
来た来た来た来た来たーっ!あーもうドッキドキです。どういうアドバイスしたらオモシレエかな。ぷぷり。
A「あのね、K先輩って・・・」
俺「うん、うん・・・何?」
A「時々何考えてるかわからなくって・・・」
あ、なんだそういう事か。そりゃわかる訳ないですよ。
気持ち良い位何も考えてねえんだから。
そういう奴なんですよ。スポーツにゲームにやたらとマメな奴なんですが、女には本当にマメじゃないどころかいい加減。結局この二人はうまく行くわけもなく、早い時期に別れちゃいました。当然だこの馬鹿Kが。
1981,01,24 / 02:36
これまた十年来の友人、みずっちが会社にいる時に、友人Kから電話がかかってきたそうな。
「みずっち、今日マイボール作りたいから、ボーリングいかねえ?」
マイボール作ろうとしちゃうのもスゴイが、まあそれはおいといて、みずっちは快く承諾したそうな。みずっちと友人Kは無類のボーリング好きで、週に1回は必ず行くらしい。
そしてみずっちが会社から戻り、駅で待っていると、友人Kからまた電話が。
「今日やっぱりやめとくわボーリング。」
テメエで誘っておいて即刻ドタキャンかよ。
スゲエ傍若無人っぷり。その日に誘ってその日に断るような無頼者を俺は他に知りません。ホント何も考えてねえなコイツ。
もはや本能のみで動く男、友人K。
でも俺らは友人Kが大好きです。「まあ、Kだし仕方ねえか」と思わせてしまう不思議な魅力は、もはや一種の才能かと。こんだけわがままっぷりを発揮しながらも、嫌ってる人が殆どいないってのがホント不思議。
1981,01,25 / 02:39
ある日の夜、「絶体絶命都市」をクリアして欲しいというだけの理由で、自宅(新居)に友人Kを呼び出した。彼は俺の期待に添うように、見事にクリアしてくれた。気がついたら夜は白々と明け、朝6時。彼はすこぶる眠たそうなまなこをこすりながら、帰路へとついたのだった。
・・・それから数時間後。俺は実家に行く用事があり、車を走らせた。玄関の扉を開けると、なにやら書斎の方が騒がしい。ふと覗いてみると・・・
俺両親と平気で麻雀しているK馬鹿じゃねえの?
自分が楽しむ為となるとゴキブリ並のバイタリティを発揮する友人K。
「よう、久しぶり」じゃねえよ馬鹿。
1981,01,26 / 02:42
今回のお話は、ポケベル最盛期の頃。国武万里の「ポケベルが鳴らなくて」なんて歌が流行しましたねあの頃は。結局この歌手自体なかずとばずで終わっちゃって今やローカルの結婚式場のテーマソングとか歌ってる始末なんですがまあそんな事はどうでもよし。
サークルが終わって、その後みんなで集まったんですが、友人Kはこの時来てなかったんです。で、俺がポケベルをうったんですよ。
「105216(どこにいる)」
するとしばらくして、Kからこんなメッセージが入ってきました。
「0833ー(おやすみー)」
全然意味わかんねえ。
なんで場所聞いてんのに勝手に寝ちゃうかなこの男は。早速電話しました。ええ電話しましたとも。ポケベル意味ねえ。
俺「オイ!」
K「あれ。電話してきたのか。」
俺「どこにいる?って聞いたのにおやすみーって何だ!」
K「あ、あれってどこにいる?って意味だったん?」
俺「ていうか他にどんな解釈が出来るんだよ」
K「いや、てっきり『とこにはいる(床に入る)』かと読めるかボケェ!
いやよしんばわかったとて、なんで俺がいちいちテメエに床に入る宣言しなければならんのだ気持ちわりい。
1981,01,27 / 02:48
ある日の事。Kが来る前に、Kと同じくサークル時代の友人Hが遊びに来ていて「今度みんなで飲みにいきてえなあ」などと話していました。勿論そのリストにKも入っています。しかし、かなり長いつきあいになるこの友人Kの行動やスケジュールは、未だに全くといっていい程読めないんです。誰にも。今までコイツがどんな理由で俺らの誘いを断ってきたかというと・・・
「今日は姉ちゃんのアシになるから」
「ピアノの発表会があるから」
「大掃除しなくちゃいけないから」
「今日パーティーがあるから」
29歳男が誘いを断る理由じゃないです明らかに。
パーティーて。何のパーティーだよ。そして大掃除て。大晦日でもねえんだから違う日にやれっつーの。俺ら嫌われてるんですかね。で、Kが家に来る前に、Hと二人で「今度はどんな用事で断るか見物だな」と話している時にK登場。飲みに行く日を決めてKにその日の予定を聞いてみた。
「その日は治部坂高原行ってトウモロコシ買ってこないと」
滅法期待を裏切らないKに涙、とまらない。
トウモロコシってなんだトウモロコシって。治部坂高原に行くからって理由だけでいいじゃねえかよ。