1981,01,30 / 03:00
前回の更新分で終わりにしようと思った友人Kの偉業だが、「此れを語らずして何が友人Kぞ」という事件が勃発したので紹介しよう。ボーリングにカラオケに草野球にマージャン・・・趣味多彩なKだが、ある日をさかいにプッツリと連絡が途絶えた。大体2週間に1〜2回程度で「どっか行こうぜ」という電話を入れてきたKとしては珍しい事だ。
他の友人からの噂を耳にした。どうもKはここ1ヵ月くらい体調を崩しているとの事。それは可哀想にと電話を入れる俺。
俺「もしもしー」
K「よー。」
俺「なんか体調悪いんだってー?」
K「あー。うん。」
俺「体調悪いって、具体的にはどんなん?」
K「あー。たいしたこっちゃねえんだけどよー。」
K「尿が出なくなった。」
A級エマージェンシーを大したことないで片付けるK。
尿が出ないて!いやヤバいからそれ!大したことなくないから!俺は慌てて「病院いったんか?」「いつから尿でねえんだよ?」「他にどっかヤバいとこあんの?」などなど質問攻めをしてしまった。
俺「で、医者は何て言ってるんだよ?」
K「いや、まだはっきりとしたわけじゃねえんだわ。」
俺「病名すらわかんねえのか?」
K「んーとね、今度の検査ではっきりするらしいんだけど」
俺「うん。」
K「まあ、膀胱炎か、最悪・・・」
K「ガン、だとさ。」
さすがに笑えない。今度ばかりは笑えない。あのバカばっかやってきた友人Kが・・・ガン?そんなバカな。俺は気の利いた言葉もかけてやれず、とにかく結果が出たら絶対に連絡くれと言い残し、電話を切った。
それから数日後・・・友人Kから電話が入った。結果が出たのだろうか。
俺「もしもし!Kか!」
K「なんや息巻いてるな。」
俺「そりゃ息巻くっつーの!で、結果は?」
K「おー。結果な。出たぞ。」
俺「ど、どうだったんだよ・・・」
K「腎結石だとさ。」
膀胱炎とガンは忘却の彼方かコラ。
あいたたた。新たな選択肢が出てきちゃったよコレ。尿が出ないのはアレか。石がいい感じでジャマしてたか。わーい。心配して損したよオイ!はてさて、Kを診た医者がいい加減なのか、それともKの身体の作りとかが尋常じゃないのか・・・今となっては知る由もありませなんだ。
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