2008,12,18 / 21:38
今までクソゲー、バカゲーばかりクリアレポートを書いてきたが、今回は少し冒険して、かつて一世を風靡した、ファミコンブームに更に拍車をかけた名作中の名作「ドラゴンクエスト」に白羽の矢を立ててみたいと思う。
ファミコンにおけるRPGのスタンダードともいえるこの名作を通して、誰もが思っているであろうRPGの疑問についてもツッコミを入れていきたい。スタンダード的作品なだけに、RPGの定石や矛盾等も凝縮されているといっても過言ではないのだ。
数々のプラットフォームに移植され、その都度操作まわりがユーザーフレンドリーになった当ゲーム。ここを今見ている人たちの中には、改善された後のドラクエしかプレイした事がないという人もいるだろう。ここではあえて、ファミコンで発売された「初代ドラゴンクエスト」について論じていく。
古き良き時代のゲームが、
いかにユーザーアンフレンドリーであったかも知って欲しい。
まず、ひらがな4文字の名前を決めなければいけないが、ここは心意気的に
「すきなの」にしてみる。そしていよいよゲームスタート。勇者ロトの血を引く主人公「すきなの」が、ラダトーム王と謁見する所から物語ははじまる。
「おお、すきなの!そなたがくるのをまっておったぞ!」
いきなり
王様から告白される勇者キャー。はいごめんなさい。このためだけに名前を「すきなの」にしました。こんなくだらない理由で名前をつけたばっかりに、この勇者は今後様々な場所で様々な人に告白される事になる閑話休題。王様の話を聞こう。
「その昔、勇者ロトが神から光の玉を授かり、魔物達を封じ込めたという。」
「しかし、いずこともなく現れた悪魔の化身竜王が、その玉を闇に閉ざしたのじゃ。」
「この地に再び平和をっ!勇者すきなのよ!竜王を倒し、その手から光の玉を取り戻してくれ!」
そして、謁見の間にいる兵士が、旅の知識を教えてくれるとのお言葉も頂いたので、早速兵士にその知識とやらを聞いてみる。
「隣にある町で武器や防具を買い揃えろ。」
「その鍵で扉を開けたとき、お前の旅ははじまるだろう。」
「魔物にさらわれたローラ姫を助けて下さい!」
それ旅の知識って言わねえ。
武器や防具を買い揃えろってそりゃ旅の知識言うか下準備だし。いやそもそもそんな
どうでもいい知識も教えてもらわないとわかんないような馬鹿勇者に、世界の命運を託すのはいかがなものか。あまつさえ姫助けろとかどさくさ紛れにお願いする兵士まで出てくる始末。いきなり否応なしに
嫌な意味で不安をかきたてられるドラクエの世界。
とりあえず王様から許可も頂いた事だし、不自然に部屋にちんざましている宝箱を片っ端からとってみることにしよう。とはいえ3つしかないのだが。中身は・・・
「たいまつ」
「かぎ」
「120ゴールド」
・・・これだけ?120ゴールド?これじゃあたいした武器や防具も買えませんよ。するってーとなにかい?
棍棒と布の服で世界を救えとでも?
いくら王様の命とはいえ、そりゃあまりにも無茶な話。しかも謁見の間の扉にはしっかりと鍵がかかっている。折角もらった鍵も、いきなり使う事となり、使用後鍵は消滅。ていうかこの王様・・・勇者が謁見の間に入るや否や、扉に鍵を掛けたってことになりますよね?
勇者閉じ込めていきなり告白して、ナニするつもりだったんですかアンタ。
しかも兵士が見てる前で・・・そんな趣
(以下略)そんなこんなで、120Gとたいまつ持って謁見の間を出る勇者。とりあえず隣町でなけなしの金はたいて装備を整え、「よし、世界を救うぞ」と躍起になる勇者。すこぶる滑稽なビジョンが脳裏に浮かぶのは俺だけでしょうか。棍棒と普段着で何が出来る。
かくして、「たった一人で世界を救う」という、
常識的に考えて、無謀にも程がある旅がはじまったのである。
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……4〜5年ROMってた末の初コメントがこんなのでよいのでしょうか。
初めまして、LEOと申します。『勇くそ』シリーズ大好きです。